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09 デザイナー 村松 桂 『ブレイブルー』シリーズ背景グラフィックを担当。

ブレイブルー10周年おめでとうございます。
そして、ファンの皆様ありがとうございます。

わたくしは10年前は2D格闘ゲームの背景を、2Dで描いておりました。 それが、今度作るゲームはハイビジョンだ、しかも背景を3Dにすると言われたので、びっくり仰天して椅子から落ちてしまったことを覚えております。

手描きの味のある2D背景が3Dポリゴンになったら、ユーザーの方に受け入れてもらえないのではないか。
どうしたら2D格闘ゲームの背景独特の空気感を3Dで表現できるのだろうかと、背景チームみんなで四苦八苦しておりました。
また、慣れない高画質に酔ってしまい、ゲーム画面をまともに見られなくなることもありました。

試行錯誤することおよそ一年、苦労の末にブレイブルーの背景は2Dの描き込みと3Dの奥行きをあわせもった、まさに2.5Dともいうべき姿で生まれたのであります。

背景のにぎやかしに、いろいろな生物を描きました。

basculeステージにいる白い犬は、サモエドです。
単純なスクリプトで繰り返し吠えるだけですが、やかましい鳴き声のせいで海外で少しだけ話題になりました。
hypedogと呼ばれていて、うれしかったのを覚えております。

hanging gardenステージには、木の上に猿のような生き物が群がっています。
これは、猫がおしりを向けた写真がスタッフの机の上に飾ってあるのを見て、
その猫のきゃんたまが口のように見えたので、目を描いて顔にしてしまいました。
そんなふうに記憶をしております・・・

背景以外では、アラクネの蟲のデザインもやらせていただきました。
ある時、森Pから「体にムシを飼っている設定のキャラがいるんだけども、そのムシのネタ出しをしてみないかい」と軽く言われましたので、やってみることにしたのです。
「ムシっていうのは、あれだよ、虫が3つの”蟲”だよ」と言われましたので、なんとなくわかった気がしたように思います。
背景を作る合間、学生時代にノートにいたずら描きをするような感じで、色々な蟲を描きためました。
悪ノリして、蟲の設定などもあることないこと書いて提出したところ、たいそう喜ばれました。

なかでもターターさんという蟲は、ストーリーモードや、アニメに出していただいたりと、いろいろと活躍させていただいて、とてもありがたいことでありました。
BLAZBLUE CROSS TAG BATTLEでも、話しかけるとおだちんをくれるキャラとして出演しております。



それでは、今後ともブレイブルーシリーズをよろしくおねがいいたします。
読んでいただきありがとうございます。

アークシステムワークス株式会社
デザイナー
村松 桂

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