Creators

07 ディレクター&プログラマー 石川 辰則 『ブレイブルー』シリーズ初期のプログラマー現在のディレクターを担当 格闘ゲームの面白さ・奥深さに気づかせてくれた作品。

祝・BLAZBLUEシリーズ10周年!

格闘ゲームのシリーズとして10年間展開し続けてこれたのは多くの人の支えがあったからこそかと思います。
実際にプレイしてくれたユーザーの方はもちろんですがコンテンツ自体を盛り上げてくれた
多くのファンや協力者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。


私がアークに入社したのは2006年ですがそのころはBLAZBLUEという企画が本格的に動き出す時期でした。
なので企画初期から参加し全てのシリーズに関わっております。
自分のゲームクリエイターとしての実績の大半はこの作品に関するものなのでとくに感慨深いものがあります。

初期はプログラマーとして参加し、現在はシリーズのディレクターとして関わっておりますが
参加当初はまさにゲーム開発に関して右も左も分からないような状況だったので本当に苦労したのを覚えています。

その中でも一番思い出に残っている仕事は「BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA」を作っている頃でしょうか?
それまでは一般プログラマーとしての参加でしたがこの作品ではリードプログラマーとして関わることになりました。

このタイトルでは非常に多くの新しい試みに挑戦しました。
その中でも「オンラインロビー」に関しては仕様から実装まで深く関わっています。

「家庭用でもゲームセンターのような雰囲気が味わえるような環境を作りたいね」
という話からはじまり仕様をプランナーと共に詰めていきました。

仕様ができていざ実装となった際にトラブル発生。

「あれ?これ無理じゃね?」

SIEさんから提供されている基本機能だけで求められた仕様を実現するのが難しいことが判明。

その場にいるプレイヤーに話しかけて対戦することだったらできるが
対戦台に向かいあったプレイヤー同士で対戦させるという制御はできないのではないかという事態に陥りました。

仕様を見直すかという話にもなりましたが自分自身この形での実装にこだわっていたので
「なんとかしてやる」という気持ちで取り組み、知恵と工夫で仕様通りの形で実現。

結果的にオンラインロビーはユーザーの方々にも好評でアーク内製の格闘ゲームには標準実装されることになり
諦めずにこだわった甲斐があったなとしみじみ思っております。

BLAZBLUEという作品はそれまでの格闘ゲームユーザーとは違った新規のユーザーさんもたくさんプレイしてくれております。
私自身も初期は格闘ゲーム自体は得意なプレイヤーではなかったので
格闘ゲームの面白さ・奥深さに気づかせてくれた作品だったなと思っています。

BLAZBLUEシリーズはお話としての節目は迎えましたがこれからも様々な形で展開していければと思っております。

「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」もその一つで10年前のBLAZBLUEを作ったときと同じような
「新しい体験でより多くのユーザーに格闘ゲームとしての面白さを感じてもらおう」
という思いがこめられています。

競技性としての格闘ゲームの一面も大事にしつつゲーム本来の「楽しむもの」としての格闘ゲームを味わってもらえたなら幸いです。

10周年支えてくれた多くのファンの方への感謝を忘れず、
これからも引き続き期待に沿えるような作品を作っていければと思いますので今後もご支持のほどよろしくお願いいたします。

アークシステムワークス株式会社
ディレクター&プログラマー
石川辰則

PAGE TOP